記事を読み解く力 その2

大磯町の給食問題で、町長が給食を食べないことに関して。
議事録にある町長の発言が残ってますが、それをきっちりと理解してない行間を読めてない。
理解や読めていないのに、ツイートやコメントが拡散されるという、とてもやばい状況があります。

検証をしてみます。

まず、目に付いたツイートがこちら。

もう一つがこちら。



実際の議事録を見てみます。
※長いので、こちらに引用しますが、それでも長いです。

引用開始
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○9番(玉虫志保実君)  この中学校のスクールランチのことを考えると、いつも思うのは、町長は教育委員会のこのスクールランチを食べる検食のローテーションに入っていないと思うんですけれど、子どもたちは拒否する選択肢以外選択肢がないのに、町長には選択肢がいろいろあると思います。町長と中学生では違うと言われそうですけれど、町長が結局導入を決めたのであるなら、率先してスクールランチを召し上がっていただきたいなと思うんですけど、もう少し。


 日清食品創始者安藤百福さんは、自分の開発したチキンラーメンをお昼に毎日食べていたと聞いています。そのくらいでないと人は説得できないと思うんですけれど、お弁当のために冷凍食品などを5,000円以上買っている方や、一月に購入、忙しく働いて収入のある御家庭とか、弁当づくりが苦手で収入がそこそこあって、ランチ代が苦もなく支払える家庭にとっては、スクールランチの4,900円は安いと感じる、助かると思うんですけれど、そうでないお母さんのお弁当でやりくりしていたおうちとか、そういううちにとっては、いまのスクールランチはちょっと苦しいものだと思うんですけれど。


 町長が食べていないというところで、そんな食べないようなランチをみんなに押しつけているようにも思えるので、そういうところを取り外していただきたいと思うんですが、どうしても、この間、小学校の講演会でお弁当の日というのを推奨している竹下先生がお話ししていたんですけれど、人は置かれた環境に適応するというところで、いまのスクールランチを食べている状態だと、諦め感というのがかなり蔓延しているので、そういう環境に置かれてしまうとやっぱり希望がなくなってしまうので、みんながもう少し幸せになるために選択制というのを取り入れてもらえないか、率直にお伺いしたいと思います。


○議長(吉川重雄君)  最後の答弁になりますが、誰ですか。


 町長。


○町長(中?久雄君)  少し時間を延ばしていただきます。大事なことですので。よろしゅうございますか。


○議長(吉川重雄君)  はい、結構です。


○町長(中?久雄君)  私に、子どもと一緒に食事を食べろと、そうおっしゃったわけですか。


○9番(玉虫志保実君)  まあ、たまには。


○町長(中?久雄君)  そのラーメン会社の社長が開発する過程において。それはちょっと次元の違う話を一緒にしないでいただきたい。責任という意味では、私は感じております。子どもたちの健康を守るという責任であります。ラーメン会社の社長がおいしいラーメンをどれぐらい売るか、何といいましたっけ、僕は。


○9番(玉虫志保実君)  でも、そういうので。


○町長(中?久雄君)  そういう引き合いに出されましたので、それは次元の違う話ですよということをまず申し上げます。


 それから、私の食生活は1日2食。これは、四十数年間、自分の職業病でありました。外科の医者をしているときに、昼御飯が食べられないわけであります。いまの職務を全うするにおいて、昼の食事を食べます。どこへ行ってもそれは許していただいて、いま通してきております。しかし、玉虫さんがそういうふうにおっしゃるといいましても、もし私がいま食事をとったとき、74歳であります。自分の体調というものは自分で管理しております。


 いいですか、小学校6年生、中学校3年の若い子どもたちの栄養状況と私自身の食生活とは、これは別にして考えなくてはいけない問題であります。何か非常に感情的にそういうふうにおっしゃっていることに対しては、私は、子どもたちにその必要性も話しています。


 きょうお話しにならなかったですが、私は、国府中学、大磯中学の子どもたちの食事状況のところに、1週間でありましたけれども、一緒になって彼らが食べているところは見てきております。そして、一緒になって、今後、きょうお話しは申し上げなかったけど、食事についての話し合いをしよう、また、食育について、いかに食事が大事か、そういうこともしていこう、そういう話は子どもたちとしております。私は、そのチャンスが教育委員会から与えられたとき、なぜ自分が食べないかの説明もいたしましょう。よろしゅうございますか。だから、これが答えであります。ごったにしないでください、ラーメン屋のおやじと。


 以上です。

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引用終わり。

要約すると、教育委員会のこのスクールランチを食べる検食のローテーションに町長が参加していないのはおかしいのではないかという質問に対して、町長が答えているという質疑です。

問題は、町長の発言を、ほぼ誰も、まー読み取れてない、行間を読めてないようです。

町長の昼職に関する所をしっかり説明すると、
・町長は、外科医をしていたので昼を抜いた1日2食の食生活を40年間していた。
・町長になってからも、1日2食の食生活を送っている。
・ただし、職務を全うするのに、昼食を取らないといけないときは取っている。
※昼食を取りながら会議や職務上の会食などでしょう。
・このような食生活は体調ための自己管理である。
※元医師らしい自己管理だと思います
・子供たちと町長とでは栄養状況と食生活が違う。

質問をされている町議員の方は、日清食品安藤百福さんをことを出してますが、町長は次元の違うと述べています。

もし、この質問をされている町議員の通りなら、小池都知事をはじめ各地域の行政長さんも、病院の医院長さんも、それぞれ給食を食べなくてはならなくなります。

それに対して、町長は病院の医院長までされた方なので、試食であったり子供たちの反応を確認するのは現場主義という点で回答されていると推測されます。

だって、給食のことを専門にしているのは栄養士であり、学校給食を実施するのは教育委員会なのですから、そこで対応するのが筋だといういうのが町長の考えだと推測します。

このようにTwitterやコメントをする方は、はじめから町長が「悪い」と決めがあるような気がします。
そして、やはり「読み解く力」がないのだと思えます。

おまけ その1
・議事録には、ハンバーグと麻婆豆腐が出されるまでの事も書いてあります。
ハンバーグはオリジナルハンバーグを作ってたり、麻婆豆腐は”チャレンジ”で作られてるようですね。議事録からは、栄養士さんは新卒または経験が浅いような印象を受けました。
・ヤジを飛ばすのが特定の議員なんですね。
 議事録、面白い!

おまけ
質問者の玉虫志保実議員のBlogに、問題の給食の写真が結構ありましたのでそちらも。

hariharinezumi0808.cocolog-nifty.com

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チャレンジした悲惨な麻婆豆腐の写真もあります。

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